第4回 3Dコピー(真空注型)~ゲート~

ずいぶんと更新が空いてしまい、第3回から3年近く経ってしまいました。

前回はパーティングラインについてご案内しましたが、今回はゲートについて
説明していきます。

製品を作るためには、樹脂を流していくための注ぎ口が必要になります。
この注ぎ口をゲートと言います。

これは金型で量産される成形品と同じく、3Dコピー(真空注型)も同じです。

3Dコピーの場合は、樹脂を流すために圧力をかけて一気に流すのではなく、
真空状態にすることで樹脂を充填していきます。

真空状態であればすき間に樹脂が一気に流れ込もうとしますが、注ぎ口が
小さいと樹脂が行き届きません。

そのため注ぎ口は大きくしています。
入口は大きくして一気に樹脂が隅々まで充填されるように考えており、
行き届いた樹脂が出ていくところは小さく(時には大きくなります)しています。

この入口を入りゲート、出口を出ゲートと呼んでいます。

入口から樹脂が入っていき、出口に向かって樹脂が引っ張られるように
流れていきますので、出口は入口から遠いところに位置するようにしています。




ゲートをつけるとこの写真のようになるわけです。

ゲートは最終的には取り除いてキレイに仕上げていきますので、この処理も
最小限の時間で済むように、ゲート位置は大きさは考えられています。

ゲート位置をわからないようにするのが職人の技術です。

どこにゲートをつけたのかわからないと言われると職人は笑顔になります。
勝負に勝った・・・そんな気持ちになるわけです。






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